前回は.NET Coreのツール「dotnet」コマンドをインストールしてプログラミングすることなく「Hello World!」を表示させてみました。今回はdonetコマンドが自動的に作成した「Program.cs」ファイルを眺めながら「はじめての」C#を勉強していきたいと思います。
Program.csを見てみよう
ではメモ帳でもお好きなテキストエディタでもいいので「Program.cs」を見てみましょう。もしも適当なエディタをお持ちでないようでしたら、まだベータ版ですがMicrosoft社が提供している「Visual Studio Code」というものがあります。いまのところ無償公開されています。また今回の最後でインストールについて説明していますので必要な方はそちらを参照してください。
以下が自動的に作成された「Program.cs」の内容です。
using System;
namespace ConsoleApplication{
public class Program
{
public static void Main(string[] args)
{
Console.WriteLine("Hello World!");
}
}
}
今回はこのC#ソースコードだけで説明できることを中心にお話しします。
概要
このコードでは実際に動作しているのはたった1行だけです。
Console.WriteLine("Hello World!");
この部分だけが動作しています。まず「Console.WriteLine」というのがコマンドプロンプトなどへテキストを出力するための命令です。ここでは丸括弧の中にダブルクォーテーションで囲まれた「Hello World!」というテキストが入っていますので、この丸括弧の中身がコマンドプロンプトへ表示されることになります。結果として、前回見ていただいたような出力になります。
C#プログラムの基本構造
概要で説明しました「Console.WirteLine」はセミコロン記号で終了しています。これはC#では行の最後をセミコロンで終了するというルールになっているためです。ですから逆を言えばセミコロンが登場するまではずっと1行のうちということになります。
次に、すぐ外側の行に波括弧があると思います。これはさらに外側の行にある「Main」というものの行うべき一連の命令が記述されたブロックになっています。ということは、「Main」というものの行うべき命令が「Console.WriteLine」だったということです。このMainはメソッドと呼ばれます。メソッドというのは動作を表します。何についての動作なのか?というとさらに外側に「Program」というのが見えると思います。そう、この「Program」の動作です。後のところは実はオマケのようなものなのです。
C#のプログラムが実行される仕組み
C#で書かれたプログラムは.Net Frameworkの実行環境が実行するために「.exe」に変換されます。このことをコンパイルと呼びます。コンパイルすると、実行環境は「Main」というメソッドを探します。ここがプログラムの入口、エントリポイントになります。
実行環境から呼び出された「Main」メソッドは、そのブロックに書かれた一連の命令を実行環境へわたすので実行環境は次々とそれらの命令を実行していきます。こうしてめでたく「Hello World!」と表示されたのでした。
つまり、前回「dotnet run」とコマンドを実行した裏ではそのようなことが行われていたのでした。このほかにも「???」となるところがたくさんあると思いますが、それらは別の回でご説明いたします。現時点で「???」と思うところは次のとおりでしょう。
- 「using」とは?
- 「System」とは?
- 「namespace」とは?
- 「public」とは?
- 「class」とは?
- 「static」とは?
- 「void」とは?
- 「string[]」とは?
Visual Studio Codeのインストール
Visual Studio Codeは以下のURLからダウンロードしてきます。インストーラがありますので、こちらを利用します。
自分の環境にあわせて選択するようになります。Windowsの方はインストーラがありますのでそちらを利用してください。ここではWindowsのインストーラでのインストールについてご紹介します。ダウンロードしてきてインストーラを実行すると、よくあるインストール画面が表示されます。「Next」をクリックします。
次はインストール場所を確認されますが、基本的に変更する必要はありませんので「Next」をクリックします。
次はスタートメニューに追加するかどうかです。あっても困りませんので「Next」をクリックします。
次はデスクトップにアイコンをつくるか、です。あったほうがよいでしょうからチェックを入れたままにします。
なお、そのほか4つは上からそれぞれ次の内容になっています。
- エクスプローラのファイルを右クリックしたときにあらわれるメニューに「Codeで開く」を追加する
- エクスプローラのフォルダを右クリックしたときにあらわれるメニューに「Codeで開く」を追加する
- 環境変数PATHへ追加する
- インストールが終わったらCodeを起動する
少なくとも「3」にはチェックをいれるべきでしょう。こうしておくと、コマンドプロンプトからでも起動することができるようになります。
次はインストーラで設定した内容の確認です。「Next」をクリックします。
インストールが実行されるので少し待ちます。
最後に「Finish」をクリックすると終了です。インストール後にVisual Studio Codeを起動するように設定した場合は起動してきます。
最初に起動すると既定ブラウザでVisual Studio Codeの公式サイトが表示されます。
メニューを日本語にするには
現時点(2016年3月)では日本語にする方法はないようです。
まだベータ版というところですね。しかし今後改善されていくと思いますので、その際には日本語にする方法についてもお知らせしていきたいと思います。
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